空港からホテルへは10分ちょっと。
到着後、現地旅行社の日程の説明を聞く。われらご一行様は16名であるが、オプショナルツアーがそれぞれ違うのでスケジュール表は個人別に作られているようだ。
ホテルロビーにはこの旅行社のツアーデスクがあって日本人スタッフが6~7人常駐しており、専用の部屋も持っているらしい。
チェックインは午後2時以降となっているが、防寒具の試着をしているとすぐに部屋に入れると知らされる。ホテルも旅行社の便宜を図っているようだ。

防寒具とオプションツアー代を払って部屋に入ると、結構広い。キッチンとリビング、それにベッドルームにはツインのベッドがある。テレビもそれぞれの部屋にあって一人では勿体ない感じ、バスタブやトイレなど水回りにも問題はなさそうだ。

今晩は食事がついているが、明日朝から自炊になるので、スーパーの偵察に出かける。ホテルから5~6分のところにフレッド・マイヤーがあり、道路を挟んで200mくらい離れてセイフ・ウェイがある。フレッド・マイヤーは半分近くを衣料品などのコーナーが占めているので、食料品のスペースはセイフ・ウェイもフレッド・マイヤーも同じような広さのようだ。
先ずは、フレッド・マイヤーでレタスやトマト、グリンピース、きのこなどの野菜をパックにし、デリカを2品、ハーフ・ガロンのオレンジジュースを手にしてホテルに戻る。中華風デリカも豊富なので、わざわざ日本から食材を持ち込まなくても、食べることに困ることはないようだ。(ホテルとスーパマーケットについてはGALLARY1をご覧下さい)

夕食後、カメラの設定を確かめる。
機材は昨年のホワイトホースと同じく、カメラボディはキャノン Kiss x2、レンズはトキナ11mm-16mm F値2.8である。

カメラ設定

□ カメラとレンズ
Mに設定
□ シャッターピード
バルブに設定
□ ISO
400(明るいレンズなので400設定)
□ 焦点距離
∞ に設定
□ 絞り
開放(11mm)に設定
□ レリーズ
装着して作動を確認

ホワイトホースの経験から、長時間露光のノイズ軽減の設定はしない

オーロラツアーは午後10時にホテルを出発し、翌朝3時までホテルに帰ることになっている(往復にそれぞれ40分ほどかかるので、実質3時間強のオーロラ鑑賞と云うところ)
パンフレットでは12月~3月、いずれも10~3時となっているが、3月9日からは夏時間になって時計が1時間進んでいるので、今夜のツアーを冬時間でみると11~4時ということになる。

オーロラは11時半から2時くらいに出る確率が高いと云われており、昨年のホワイトホースでも1~1時半にオーロラが出現した。今回はその発生率が高い時間帯をカバーしているので期待してよさそうが、自然現象なので、それこそ運を天にまかせるしかない。

オーロラツアー初日

10時過ぎにホテルを出発。ガイドさんは小柄でエネルギッシュな女性、若いお兄ちゃんがアシスタントとして付いている(旅行社の東京支店から応援に来ているのだそうで、彼にはオーロラが大好きなのは日本人だけで、欧米人は寒い時にわざわざフェアバンクスに来る物好きはいないなど、いろんな話を聞かせて貰って面白かった)

ガイドさんは、お客さんのオーロラ撮影を手伝ったりするので、いろいろなカメラのオーロラ撮影の設定にも詳しいようだ。そんな中で、F値2.8のカメラのシャッターピードは5~10秒で充分だと云う説明や土砂降りの中をお客さんを案内したこともあり、最後の最後に晴れてきて凄いオーロラを見ることが出来たりしたので、決して諦めませんなどと云う話を聞いたりすると、何か実践的な感じである。

さて、今夜のオーロラ鑑賞は市内から北東に30kmほど、標高500mのスキーランドが舞台である。途中、別のホテル客を拾ったたりしたので到着してみるとメイン・ロッジは先客でいっぱいである。
ガイドさんが少し小ぶりな下のロッジに案内してくれたのだが、暗いので皆さんそれぞれメイン・ロッジに戻り何とかもぐりこんで腰を下したようだ。

メイン・ロッジには戸外に設置された高感度カメラが捉えた画像をテレビモニターに映し出す設備がされているので、コーヒーや紅茶を飲みながらモニターにオーロラが映し出されるのを待つことになる。

00.00時過ぎになって、モニター画面に白っぽい雲のようなものが横に伸びるのが映し出される。どうやらオーロラが発生したようで出口付近がざわつき始めた。
カメラを三脚にセットして 戸外に出てみると、東の空に白っぽい雲がV字を横にしたように伸びている。
このスキーランドはゲレンデの頂上なのでリフトの支柱やロープ、道具小屋などの人工物があってオーロラの風景としてはちょっと興ざめだが、先ずは30秒露光にしてみる。と、緑のオーロラが映っているのだが露出過多のようである。
ガイドさんの説明の通りシャッターピードを10秒前後にしてみるとそれなりの画像となるが、オーロラが5~6分で消えてしまう。

その後、00.25頃にも弱いオーロラが出たりしてロッジを出たり入ったり。で、00.45過ぎになって道具小屋の上にまっすぐに伸びるオーロラとリフトに沿って横に伸びるオーロラが現れた。横と縦のオーロラがそれぞれ強くなったり形を変えたりしていると、今度は北の空にもオーロラが現れた。そして、1時半頃には濃い緑のオーロラが現れ、吹き流しのように変化を始め、さらに幅広のオーロラとなっていく、そしてしばらく変化を繰り返し、そのうちに消えてしまった。
天空一杯を覆いカーテンのように揺れるオーロラ爆発とまではいかないが、オーロラ鑑賞ツアー初日にしては満足である。

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