少し涼しくなって、と言っても暑いが、アンコールワット観光に出発、ガイドさんにアシスタントが付き、途中、ソフィテルに寄り、若い女性2人が加わる。

ガイドさんの説明によればアンコールワットとは寺院のある町と云う意味。
12世紀の初めにスールヤヴァルマン2世によって建てられ、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神に捧げられた寺院だが、自身を埋葬する墳墓でもあったとか。アンコールの思想では、あの壮大な尖塔は宇宙の中心、神々が住む須弥山をあらわし、

中央塔は神が降臨し王と一体化する聖なる場所と考えられていたとか。アンコールでは王位は簒奪されことが多かったので、新らしい王はおのれの正当性を主張するためにも前王よりも壮大な寺院を新しく造り、聖なる場所でその儀式を行ったようだ。

バスを降りて参道を進む、両側に獅子(シンハと云うらしい)の像とナーガの欄干が続く。
アンコールワットは巨大な石積みの伽藍である、三重の回廊と尖塔をもち、周囲を堀で囲まれている。回廊は外側から第一回廊、第二回廊と取巻き、第三回廊のうえに高さ65mの中央塔(祠堂)が聳えている。

西塔門を入り、経蔵のところで左の池を廻って北西隅から第一回廊に上る、入ったところにガルーダに乗ったヴィシュヌ神があり、西面北側から南面、東面、北側面とレリーフのギャラリーが続く。
西面にはインドの物語、猿軍と悪魔軍の戦いやマハバータラの決戦が描かれているとのこと。

南面西側はスールヤヴァルマン2世の行軍、南面東側は天国と地獄の図で上に天国、中ほどの水牛に乗ったヤマは裁判の神、下部に亡者が火あぶりなどの罰を受けている。

東面南の図は有名な乳海攪拌、左側に大蛇の頭部を抱えた阿修羅、右側にしっぽを抱える神々、中央に大亀クールマと指揮するヴィシュヌ神。大蛇の胴体を綱として綱引きをしながら千年も海をかき回すと云う天地創造のお話である。

西面中央に戻って第一回廊と第二回廊を結ぶ十字回廊に、4つの池の跡があり、沐浴のための池だったらしい。回廊中央から少し南の柱に森本右近太夫の書跡がある。第三回廊に登ると周囲が一望でき、中央本殿には仏像が安置されている。

後世に持ち込まれたものとか。中央祠堂の階段は急勾配で見下ろすと怖い感じだ、石段も不揃いだが南側階段に手すりが付いており、そろそろと降りる。

アンコールワットの観光を終って、プノン・バケンでアンコールワットや遠く西バライに沈む夕日をみる。