オーロラってなんだろう?

テレビのオーロラ特集などを見ていると天空に緑の帯がのびたり、一面に広がってゆらゆらとカーテンのように揺れたりして神秘的である。また、赤みがかったものや紫色のオーロラが降りそそぐような光景には畏怖を覚えさせられる。こうした現象はどうして起こるのだろうか?
ネットの記事などを見ると、太陽は太陽風というプラズマを常に放出しており、このイオンと電子で出来たプラズマが地球に運ばれ大気中の酸素や窒素などの粒子と衝突すると、大気粒子が興奮状態(励起状態)になり、それが収まって元の状態に戻る時に発光するのだそうだ。
オーロラは高度100~500km上空に出現するが、酸素原子と衝突すると緑や赤、窒素原子と衝突すると赤や青を発色するらしい。
高度100~200kmでは酸素の密度が高いので緑のオーロラが発生すことが多いと云うことのようだ。

準備

オーロラを、唯見るだけでなく写真としても残したいので撮影に必要なカメラなど機材の準備を始めた。
カメラはキャノンの一眼レフ入門機のKiss x2であるが、オーロラ撮影には広角で明るいレンズが必須だと聞いたので、ツアーの催行の確定後、予算と相談してネットでサード・パーティの11-16mm、F値2.8のレンズを手に入れている。(11-16mmが焦点距離、F値2.8は明るさらしいがよく分からない)

カメラ本体は3年半ほど前、ビクトリアの滝で水を被ってしまったが、2日後には作動するようになったのでそのまま使っている。しかし、オーロラの撮影はー20~―30℃という過酷な条件下になるようなのでキャノンのサービスセンターに点検、クリーニング依頼した。

錆は無いがレリーズスイッチなど不具合が3カ所あり修理に2週間ほどかかり、修理代は1万8千円ほどだと連絡があった。サービスセンターにはカメラのコンシェルジュ室もあってオーロラ撮影についても教えて貰えるらしいので修理の出来上がり日に合わせてコンシェルジュの予約もした。

実は、ツアーなどではkiss x2に望遠ズームレンズを付けて風景を撮っているが、すべてオートである。半押してピントが合っているか確認することもあまりしないが、ツアーの写真はメモ代わりなので写真の出来の良し悪しにはあまり関心がない。なので、カメラの知識もない。

コンシェルジュに教えて貰うにしても、何にも知らない訳にはいかないのでネットで少し調べてみた。
オーロラは動くのでシャッタースピードを速くして瞬間で撮ればブレを防ぐことが出来るが、そもそも暗い場所での撮影なのでそれなりの光量がないと画像にならい。つまり、シャッタースピードを遅くしなくてはならない。このことがオーロラ撮影を難しくしており、その対策としてはF値2・8以上の明るいレンズがオーロラ撮影にはお薦めということのようである。
カメラもシャッタースピードを10~20秒くらいまで設定が出来るもの、できればバルブ機能の付いている機種が望ましく、ISOレベルも400~1600がほしいということのようだ。また、手ブレ防止には三脚が必須らしいし、カメラの防寒対策や撮影後の結露対策が大切なようだ。初めてのことばかりなので分かったようでよく分らないのが正直なところ、コンシェルジュが頼りである。

全くの初心者ということでコンシェルジュに手取り足取りで教えて貰ったおもなものは次のようである。

カメラの設定

  1. カメラ本体のモードをMに設定、レンズ側もMモードにする
  2. シャッタースピードをバルブに設定する(シャターボタンとISOボタンの間にあるダイヤル(電子ダイヤル)を左に回してシャッタースピードを遅くしていくと最後にバルブになる)、カメラにレリーズを付けると、ボタンを押している間、シャッターを開くことが出来る)
  3. サード・パーティのレンズ、11-16mmが焦点距離、F値2.8、は超広角の非常に明るいレンズである。絞りは11mm、ピントは∞に設定すればよい。ISOは400でも大丈夫だが、心配なら最初は800にして様子をみればよい。シャッタースピードは10~15秒でオーロラをしっかり捉えることが出来る。
  4. kiss x2は長時間露光のノイズ軽減やライブビューの機能があるとかで、設定方法を実技練習。

モニターでライブビューを見るよりオーロラを見ながらシャッターを押したいのでこの機能は使えるかどうかちょっと不安。

その他

  1. 三脚はクイックシューであれば雲台への着脱が楽。
  2. 防寒対策としてはバッテリーを温めるのが一番だが、kiss x2はバッテリー室がカメラの底にあり、三脚を付けるとちょっと難しい。カメラ全体を覆うカバーがあればよいのだが・・・
    バッテリーは消耗が激しくなるので予備が必要、出来れば新しいバッテリーがよい、SDカードも予備を持つこと。
  3. 結露対策としては撮影終了後、カメラを布に包んでジップ袋に入れてバッグに仕舞う。
    ホテルに帰ってから6時間くらいはバッグから取り出さない。カメラを事前に乾燥させておくことも一策、箱にカメラと市販の乾燥剤を3日くらい入れておけばよい。
  4. カメラ位置はオーロラだけでなく木立なども写るようにするのがよい。
  5. カメラの設定はバッテリーを外しても設定をクリアーしない限り残るので、明るいところで設定しておけば暗い所でまごつくことはない。
  6. 最後に大切なこと、初心者が失敗しないテクニックはRAWでも撮っておくこと。RAWで撮って現像すれば見た通りの画像を得ることが出来る。