サンクト・ペテルブルグは今日が最後になるのでホテルはチェックアウト、エカテリーナ宮殿のある郊外のプーシキン市に向う。
途中、あちこちで車が停まっている光景に出くわす。エンストなどの故障と思われるが中古車が輸入されているロシアの車事情がよく分かる。

1時間ほどでバスは宮殿に到着、時間が早いせいか列は思っていたほど長くなく10分くらいで入場する。
バロック様式の建物の淡青色と白、金色の屋根のコントラストが晴天の空に映えてすばらしい。

宮殿はエカテリーナ一世から子のエリザベータ、孫の妃のエカテリーナ二世に引き継がれ、彼女により本格的な増改築・造園がされ、夏の離宮として完成されたと云われている。

エカテリーナ宮殿もナチスドイツにより破壊され、宮殿の宝であった琥珀の間も略奪され、行方不明となった琥珀を戦後、ソ連政府が必死に捜索したことが知られている。

サンクト・ペテルブルグ建都300年を記念して琥珀の間の修復が終わり、エビアン・サミット出席前の首脳が参加してこけら落としが行われたと報道されていた。

なかに入ると、靴にビニールカバーをつけるように言われる。雨の日に靴を保護するためにカバーを被せる要領だ、ここでは逆に床を保護するためらしい。
内部の見学は人々々の縁日のような行列でガイドさんが説明場所の確保に苦労する有様。
大広間、家臣の食堂、絵画の部屋、青の晩餐の部屋などトコロテン方式で進むが、琥珀の間だけは動きが止まる。
それほど広い部屋ではないが内装がすべて琥珀である。もとの琥珀の間はエカテリーナ二世がことのほかお気に入りで彼女の許可がないと入れない禁断の部屋といわれたそうである。修復が完成し観光客の目を楽しませているが、使用した琥珀は6tとか、世界で最も美しく大きい美術品と言われるのも頷ける。
建物を出て、しばし庭園の散策。市内に戻り昼食の後、免税店へ。

モスクワまで2等車の列車の旅

モスクワ駅からモスクワまで2等車の列車の旅。距離にして大阪から仙台まで、3時に出発して9時半か10時に着くそうだ。夕食を旅行社が用意していたが列車にも夕食が付いている。列車に夕食が付くことを旅行社は知らなかったのだろうか。