メスキータ

コルドバはイスラム王朝の首都が置かれたところ。時間の関係で先にユダヤ人街を見る。迷路のような小路を挟んで白い壁の住宅が並んでいる、たくさんの花が白壁を飾って美しい。

メスキータは785年に着工しイスラムのモスクとして建てられ、その後200年に亘って拡張が繰り返され2万5千人がお祈りの出来る巨大モスクとなった。

イスラムの特徴である馬のひずめの形をしている門を入ると、パティオと言われるオレンジの中庭、中央に噴水。イスラムの人が祈りの前に身を清めた場所のなごり。

建物のなかは美しく、朱色と白のまだら模様の馬蹄形のアーチとそれを支える柱の総数850本におよぶ幻想的な空間に衝撃を受ける。
このどこまでも続く円柱の森をぬけると、がらっと趣きが代わりカトリックの大聖堂が現れる。

13世紀にキリスト教徒が征服した、その象徴としてメスキータの中央に大聖堂がつくられたという。正面のバロック様式の大衝立に圧倒される。
大聖堂の奥にはイスラム教で最も重要な場所、ミヒラブがあり入口に立つことで聖地メッカに向うことが出来るようになっている。内部は八角形のホールでコーランの読経が響くようになっているそうだ。

歴史の運命が異文化の共存を求めモスクと大聖堂はお互いに対立しながらも新しい美を生み出していると言える。
メスキータの感動の余韻を残しながら、スペインが誇るAVEでマドリードへ。ホテルはウサ・チャマルティン、市内北部の4つ星ホテル。