今日はカトマンズの市内観光で、最初にスワヤンブナートを見物し、ダルバール広場を見てからショッピングや昼食の後ナガルコットに行くことになっている。
昨日まで5時や6時に出発する超朝型の観光であったが、ようやく普通の観光に戻った感じでホテル出発は9時である。

スワヤンブナート

旅行社のサイトによれば、スワヤンブナートは町から2kmほど離れたところで町を見下ろすように建っており、ネパールで最も古い寺院で、そのストゥパは世界で最も壮麗なものの一つだとのこと。伝説ではスワヤンブナートは2000年以上も昔のことらしいが、歴史的には13、14世紀頃に現在の規模となったらしい。15世紀に破壊されることがあった、その後に再建され、20世紀の後半には中国から来たチベット人たちが周辺に住むようになったようだ。

20分ほどで山の麓に着いて公園(?)に入ると、巨大な金色の仏像が3体並んでいる。3体の仏像は真ん中が釈尊、左に文殊菩薩、右は蓮の花の中から生まれたと云われるチベット仏教の開祖、パドマサン・・・・?)だそうだ。

(文殊菩薩が釈尊と並んでいるのは言い伝えがあって、大昔、カトマンズがまだ湖であった時、文殊菩薩が中国からチベットを通ってインドに帰る途中、湖に咲く蓮の花から大日如来が姿を現したと聞いてこの湖にやって来た。そこで住民が湖に住む大蛇に苦しめられていると聞いて、持っていた剣で山を切り崩して湖を埋めてしまった。こうして出来たのがカトマンズ盆地である。数ある菩薩や観音のなかで文殊菩薩が釈尊と並んでいるのはこの言い伝えによるようだ)

この言い伝えには続きがあって、あの蓮の花は小さな丘の上で不思議なことにストゥパに変身したと云うのだ。スワヤンブナートとは‘自ら生じたもの’の意味があるらしい。

20段ほどの階段を上がって台座の周りを一周する。少し進んで下を見ると板の上で体を伸ばしているような女性がいる。ヨガでもやっているのかと思ったら、ガイドさんによれば地面に身体を投げ出すのがネパール仏教の参拝の仕方なんだそうだ。周りには子サルが草木の上で食べ物をさがしているのかきょろきょろしている、スワヤンブナートにはサルが一杯いて、別名モンキー・テンプルとも呼ばれているそうな。

さらに進んでいると獅子が台座を支えているような彫刻がある。ギリシャやローマの建築で人像柱が重いものを頭や肩で支えているのを見かけるが、ここでは獅子がその役割をするらしい。

マニ車

台座を降りて仏像の裏手に回ると立体曼陀羅(?)の後ろに小さな寺院がある。中に入ると部屋一杯の釣り鐘のようなマニ車がある。マニ車の内側には経文が納められていてマニ車を回転させるとお経を唱えるのと同じ功徳があると言われている。ご利益を念じて順番に回転させるが・・・・・

釈尊の生涯のレリーフ

すぐ近くの壁に釈尊の生涯の幾つかの有名な場面を描いたレリーフが貼り付けてられている。

摩耶夫人の聖夢の場面、7歩歩いて天井天下唯我独尊と唱えたとされる誕生の場面、王宮を抜け出す場面、村娘のスジャータにお粥を恵んで貰う場面、菩提樹の下で瞑想に入る場面、悪魔の攻撃を撃退し悟りを開く場面、各地を説法してまわる場面、そして最後に涅槃に入る場面などなど。

金色の仏像の噴水

この後すこし走って、駐車場から皆さんの後について坂道を上り山門をくぐると広場になっていて真ん中に噴水がある。噴水の中央には金色の仏像が立っており足元には壺が置かれている。コインを投げて壺の中に入れば願いが叶うと云われているらしいが、あちこちから投げられても口が小さいので壺の中に入れるのはなかなかかなわないようだ。