ロッジ出発は8時過ぎ、タランギーレ国立公園に向かう。タンザニアにはセレンゲティ国立公園やンゴロンゴロ保全地域以外にもタランギーレなどサファリの出来る国立公園がいろいろあるらしい。

道中のあれこれ

マニヤラ湖ビューポイント

40分ほど走ってマニヤラ湖を見渡せるビュー・ポイントで写真ストップ、急峻な斜面の底にマニヤラ湖が広がっている。添乗員の話では、東アフリカのほかの湖と同じくマニヤラ湖はグレート・リフト・バレー(大地溝帯)の底にある湖だそうだ。このマニヤラ湖国立公園も動物相が豊富で人気のサファリパークらしい。
ちょっと移動して、崖のすぐ傍のインゲンのような枝が茂っている木の前で、‘この木はマニヤラの木と呼ばれていてマニヤラ湖の由来となっています。また、マサイはこの木を家の前に置いて魔除け(動物?)にしていたと言われています’との添乗員の通訳。

バナナ

A104号線に戻り、しばらく走っていると道傍の大きな木にアフリカハゲコウが群れているのが見えてきて写真ストップ、曇り空を飛んでいるのもいてちょっと不気味。
さらに少し進むとバナナ畑があり、道傍ではバナナを売っている。いつも見ている台湾やフィリッピンのバナナと違ってずい分小ぶりである。赤いバナナを添乗員が買い与えてくれ、皆さん美味しいと言う感想であるが、医者に間食を止められているのがちょっと惜しい。

稲作

少し走っていると、アカシヤの木越に水田のようなものが広がっている。添乗員の話ではアルーシャ州などで日本の援助で米を作っているそうだ。灌漑やら稲の生育など日本の農業技術がタンザニアでも普及しているとは誇らしい。

アリ塚

道路の近くにアリ塚が見えてきて、また写真ストップ。サバンナではよく見かけられるアリ塚だが、高さは2m近くあるこのアリ塚は廃物となったものだそうだ。
アリ塚は地下から運び出した土を唾液で固めたもので20~30年はもつらしい。このクラスのアリ塚だと300万匹のアリがいたとのこと。

遠くにマサイの家らしきものを見ながらサバンナを走り、11.10分過ぎにタランギーレ国立公園に着く。
タランギーレ国立公園は、別名バオバブ公園とも呼ばれ、ゲートを通ると早速、目の前に樹齢500~600年と思われるバオバブの大木がある。
写真でよく見るマダガスカルのバオバブは徳利のような幹をしているが、アフリカのバオバブはどっしりと太い幹に小ぶりな枝が横に広がっている種(南部アフリカ旅行の時、ジンバブエでも同じようなバオバブを見た)が多いようだ。上下さかさまの木と呼ばれるバオバブは不平ばかり言うバオバブに腹をたてた神様(悪魔?)が根を引っこ抜き逆さま突き刺したためだと言う説明を思い出す。

さて、11.20分、昨日と同じ陣容でサファリに出発する。タランギーレは南北に100km近い細長い国立公園で、その中央をタランギーレ川が流れる。疎林、灌木や丘、草原など地形に変化があり、乾季でも地下水が流れているので動物相は豊だと言われている。われわれのサファリは北部の1/3ほどを周回するらしい。

車が走り出してすぐに5、6頭のインパラの群れが草を食んでおり、10分くらい進むとバオバブの巨木群が見えてきて、なるほどバオバブ公園なんだと感心する。
さらに5~6分走ると大草原となって、ヌーの大群がいっぱいに広がっている。そんな光景の中にどこを目指して歩いているのだろうか象が1頭。

また、5分ほど進むとシマウマが2頭、たがいちがいに寄り添って求愛しているようにも見える、ドライバー(兼ガイド?片言の日本語が話せる)によれば求愛ではなく、こうすると360°見渡せて警戒できるのだそうだ。
車が進んでいくと5、6分から10分ごとにダチョウの群れ、象の群れの移動、枯れ草に隠れたウオーター・バックなど風景が変わり、シャッターを押すのが忙しい。

出発して1時間ほど、ブッポウソウやヘビクイワシなど(タランギーレ国立公園は鳥類が500種くらいいるらしい)を見て午前中のサファリが終わる。