兵馬俑博物館3号坑

1号坑の出口からすぐ近くに3号坑があるとかで、順番を入れ替えて3号坑を先に見ることになる。
ガイドさんによれば3号坑は凹の形をしていて、東西18m、南北21m、面積500㎡ほどで1号坑に比べると極端に小さい。だが、発掘から重要な役割をしていたことが分っているそうだ。
で、ガイドさんの後について3号坑を見ていく…
凹形の底の部分は4頭立ての戦車(木製のため朽ち果てている)と、御者と兵士3体が配されていて、車馬房と呼ばれている。兵士はいずれも長冠を被っており指揮官クラスとのこと。
南北両翼の通路に続けて房が設けられており、南翼の通路には壁際に向かい合って8体、南房でも向かい合うような格好で兵士が配されていて34体あるそうだ。

殆んどの兵士は頭が欠けているのでちょっと異様な感じであるが、兵士は皆、右手で何かを掴んでいるような恰好である。
坑内で儀仗用の殳が30見つかっているらしいので、これらの兵士は殳を持った儀仗兵なのかもしれないそうだ。この南房では作戦会議も行なわれたと言われている。

北房は散乱した状態で判然としないが半分ずつ向かい合った22体が確認されているとのこと。この北房からは鹿の角や動物の骨も見つかっていて、当時は戦いの前に動物を捧げて戦の行方を占ったり、勝利を祈ることが行われていたので、それを擬しているらしい。
3号坑は1号坑、2号坑の後ろに位置すること、作戦会議をする房があったこと、戦いの行方を占っていたと思われることなどから、3号坑は全軍を指揮する軍幕であったとみられている。