文化フォーラム、絵画舘(続き)

ホールを左手に回ったところが17世紀のイタリアやフランス、スペイン絵画。

カラバッジオ 勝利者キューピッド
ジオルダーノ 聖ミカエル

など

続くエリアは13世紀~16世紀のイタリア絵画。

ティタン オルガン奏者とヴィーナス
ティントレット 二人の伝道者に崇拝される聖母子
コレッジオ レダと白鳥
ボッティチェリ 聖人と聖母子 など。

レンブラントと並びこの美術館が誇るのはラファエロの聖母子を5点も所蔵していることであろうか。

ラファエロ テラヌバの聖母子
ラファエロの最初のトンド形式。ふしめに幼子とヨハネを見つめる聖母は慈悲に満ちている。
ラファエロがフィレンチェに着いて間もなく描かれたこの絵には手の表現に見られるようにレオナルド・ダ・ヴィンチの影響が現れていると言われている

コロンナの聖母子はベルリンの至宝展で東京への出張からまだ帰って来ていないようだ。

各部屋を回ったところで、いつものように美術館のショップでガイドブックと絵葉書を買い、一休みした後、ベンチに座ったりして休みやすみしながら気に入った絵をゆっくりともう一度観てまわる。これがなんとも言えず楽しい。

こころよい疲れを感じながら絵画館を出て、後はベルリンの市内観光。交通費を気にしなくても良いのが何とも心強い。

ブランデンブルグ門

ベルリンのシンボル。かってベルリンには13の門で囲まれていたが、完全な姿で残っているはこの門だけらしい。

アクロポリスの神殿を模して作られ、天辺の4頭立て馬車(クワドリガ)と女神は18世紀末に加えられたとか、現在のものは複製とのこと。ブランデンブルグ門の前の広場では戦後60年を記念して、廃墟となったベルリンや東西ドイツの戦後、復興の様子の写真が円形に展示され、戦争の悲惨さを思い起こす催が行われている。

ウンター・デン・リンデン

ブランデンブルグ門から博物館島のシュロス広場まで、1.4キロのベルリンのメイン・ストリート。道路の中央部の菩提樹の並木は17世紀にプロイセン選帝侯によって植樹されたものでUnter den Linden と呼ばれてベルリンっ子の自慢である。もっとも現在の並木は戦後の修復されたものだが。

菩提樹の並木を1駅歩くが、ここも工事の真っ最中、来年のワールドカップのころには街は落ち着きを取り戻しているのだろか。

連邦議会議事堂

シュロス広場の近くでビーチバレーをしばらく見た後、100番のバスで連邦議会議事堂へ。

東西ドイツ統一後、連邦議会議事堂として大改築、屋上にはガラス張りの中央ドームが作られた。ドームから議会が見おろせるようになっているのは国民の監視を歓迎しているためだろうか。

見学者の行列はさほど長くないのに、なかなか進まない。見学者の人数を制限しているのか、30分も待ってやっとホールに入り、セキュリティチェックを通る。このホールの奥が本会議場らしいが、横のエレベーターで屋上に昇る。

この屋上からでもベルリンの町並みを眺められるが、ドームの中のらせん状のスロープを上ると展望階があり、360度ベルリンの街が楽しめる。

連邦議会議事堂を出て、ティアーガルテン内をぶらぶらし、しばし芝生に寝ころんで休息する。町の真ん中に広大な公園があるとは大都会には贅沢な話だ。

この後、バスを勝利記念塔(ジーゲスゾイレ)で降りるが、頂上の展望台へは階段を登るようなので諦める。デンマーク、オーストリア、フランスの3つの戦いの勝利を記念して1873年に建てられたこの塔は、高さが70m、天辺にはベルリンを見守る金色の勝利の女神が立っている。