塁壁ウォーク

旧市街を1区画歩いた後、塁壁に上がると散歩道になっている。地元の人も観光客も海を眺めたり、旧市街の家並みを見ながらゆっくりと散策して憩のひと時を過ごすようだ。
巨大な塁壁越しに見る海は穏やかであるが、2004年のスマトラ沖地震ではゴール地域も4000人以上の死者をだす大損害を被ったそうだ。でも、旧市街はこの塁壁のおかげであまり被害を受けなかったと言う。

灯台

塁壁を暫らく歩くと灯台に着く、高さは18mもある。イギリスが最初に造った灯台は火災で消滅してしまい、現在のは1939年に再建されたものだそうだ。灯台の先の稜堡(Bastion)には砲台の跡や火薬庫(?)があり、稜堡の先端からは湾の向こうに白いダーガバがよく見える。添乗員の話では日本山妙法寺のストゥーパだそうだ。
平和運動などに力を入れている日蓮宗系らしいが、大乗仏教の日本の仏教が上座部仏教のスリランカにうまく受け入れられているのだろうか。

フラッグ ロック

旧市街のモスクを見ながら半島の先っぽを歩いて行くと、海に突き出た巨大な岩塊が見えてくる。岩塊を削って稜堡したようだ。稜堡から下をのぞくとちょっと怖い感じである。
この稜堡から後ろを振りかって見ると灯台やらモスクが見え、先を見ると海に突き出た別の稜堡が見える。また、塁壁を散策する観光客もカラフルで、ここがゴール要塞一番の観光スッポトのような気がする。

時計塔

半島を一周する格好で塁壁を歩き、時計塔のあるムーン稜堡に帰ってくる。時計塔の下には銃を持った兵士や石を運ぶ現地人を叱咤しているような兵士(オランダ?)などのマネキンが展示されている。
なので、この時計塔はオランダかイギリス軍が建てたものと思っていたら、あるお医者さんの技量と献身に感謝して一般の人が寄付を集めて造ったものだそうだ。
ムーン稜堡と隣り合っているのがスター稜堡、100mほど歩いて先端に着く。この稜堡は今まで見てきた稜堡が海に突き出た岩場だったのと違って広々としている、兵の訓練などが行われたのだろうか。崩れかかった塁壁にはカラスが群れていて、兵どもが夢の跡と言った感じである。

アマンガラホテル

この後、要塞内の有名な建物を2~3見物する。
教会通りと云う通りに建っているのがアマンガラホテル、元々はオランダ植民地時代の司令本部として建てられたものだが、イギリス支配の時にオリエンタルホテルとなり、現在はアマンリゾトート・グループがアマンガラホテルとして経営していると云うことのようだ。スリランカの最高級ホテルの1つで、一泊$500するらしい。庶民に手の出る代物ではない。
アマンガラホテルの通りの向かいにある教会がオランダ教会。スリランカでは一番古いプロテスタント教会だそうだが、近年改修されたらしく新しい感じである。
皆さん教会の中に入られたが、当方は元気も興味もない。で、横の庭を見ると墓標が庭を取り囲んでいる。征服者と言えども、遠い異境で眠るのはむなしいのではないかと思うが、余計なことかも知れない。

同じ教会通りにはイギリス国教会のオール・セイント教会がある。天国の諸聖人(オール・セイント)を祭る祝日が11月1日で、そのイブがハローウィンだと云うことぐらいしか知らないが、オール・セイントを名乗る教会はたくさんあるらしい。この教会はちらっと外観を眺めて終わり、ゴール要塞見物もお仕舞。

小さなゴール駅でプラットフォームに入れて貰ったりして暫らく過ごした後、皆さんは新市街を見に行かれるが、当方はちょっと疲れ気味なので添乗員に連れ添って貰いトゥクトゥクで宿に先着する。
今日のわれらの宿はジェフリー・バワが建てたライトハウス。ロビーを抜けたら、いきなり青いプールの向こうに岩場、さらにその先にはインド洋が白波を立てている。部屋からも絶景が堪能できる。