ローゼンボー宮殿の見学を終え、ストロイエの終点、コンゲンス・ニュー広場でバスを降りてニューハウンへ。

ニューハウン

ニューハウンは17世紀の半ば、漁業が盛んになりコンゲンス・ニュー広場まで船を乗り入れて作業をしやすくするためにクリスチャン5世によって掘られた入り江。

運河には帆船が浮かび、入り江の両側にはレストランや小さいホテルの家並みが続く景観にカラフルな大勢の観光客が溶け込んで、イタリアの観光地に来ているように明るい。写真でよく見るように絶好のカメラスポット、で、順番に写真を撮る。
ニューハウンの観光がコペンハーゲンの最後の観光、ストロイエの入口でレストランやショッピングの説明を聞いてフリータイムになる。

ニューハウンに戻り、入り江のなかほどにあるアンデルセンが童話を書き始めた頃に住んでいた家を見に行く、赤い建物の3階の窓の下のプレートが貼ってあり、アンデルセンがここで最初の童話は書いた旨、記されているのだそうだ。人魚姫の物語もここで2年後に生まれた。

隣の修理中の家はアンデルセンが最後の2年半あまりを過ごしたところで、彼は70才で亡くなるまでこよなくニューハウンを愛したそうだ。

ニュー・カールスベア美術館

フリータイムが3時間ほどなので、ストロイエの中華で簡単な昼食をとり、ニュー・カールスベア美術館に急ぐ。入口が正面ではなく横の仮入口になっているので変だなと思いながらチケットを買うと、1枚の説明書を渡される。来年が開館100周年になるので大きな改修をしていて、左半分がクローズ。展示もかなり縮小しているらしい。

説明書には‘コンパクトな展示’となっている処ではヘレニズムの彫刻の隣に19世紀のフランスの塑像を展示するなどユニークな試みもしていると書いてあるがどうなんだろう。

この美術館はデンマークのビール会社カールスベア社の社長カール・ヤコブセンによって開設されたもので、エジプト、ギリシャ、ローマやメソポタミアの彫刻、レリーフや石棺などのコレクションで知られている。

入口を入ったところはウインター・ガーデンと言われ、亜熱帯の草木が茂る空間となっている、訪れた人が一休み出来るようにカール・ヤコブセンが気配りをしたところだそうだ。

1階と2階にはギリシャ、ローマやメソポタミアなどの彫刻、レリーフが多く展示されている、収蔵品のごく一部が展示されているのだろうが個人がこれだけのものを収集する財力に驚く。ヨ-ロッパには何処にでも凄い金持ちがいるようだ。

フランス絵画はルノアール、‘若い女’、モネ、‘画家のこども’、マネ、‘よっぱらい’、ピサロ、‘森の風景’、セザンヌ、‘静物’、ゴーギャン、‘タヒチの女’、ドガは、‘二人の踊り子’と可愛らしい彫刻、‘14才の踊り子’など。見学者が殆どいないので、全く静かだと年配の係員に話しかけてみるが皮肉は通じなかったようだ。

DFDS

北欧旅行の楽しみの一つは豪華フェリーの旅である。クラウン オブ スカンジナビア号は3万5千トン、定員2000人で5階が乗船口、11階が屋上デッキとなっているので、10階建てのビルが海に浮かんでいる感じである。プール、サウナ、スパやナイトクラブ、パブ、映画館もあり、シリア・シンホニーとはいかないが、それなりに豪華である。

わがツアーご一行様の部屋は6階の窓側の部屋。部屋に向かう廊下の両側に部屋がずらっと並んでいる様子は、まさにビジネスホテルそのもの。
スタンダードクラスなので、部屋は4人部屋で2段ベッドとソファーがあるが、けっこう狭い、一人使用なので気にならないが4人だと息がつまりそうだ。

早速、屋上デッキに上ってみると、ヨーロッパの旅行客が大勢飲んだり食ったりして賑やかである。
夕食は北欧風のビュッフェ、食事中にクロンボー城が見えますというアナウンスがあってカメラを向けるが、望遠がないのでうまく撮れていないようだ。

食後、屋上デッキに行ってみると、風が強くて寒いのか殆ど人影がない、
クルーズの楽しみの一つはナイトクラブやパブで夜を楽しむことなのだろうが、下戸で一人旅ではそれもかなわない、映画も有料で結構高い、しかたなくコーヒーを飲んで部屋に引き上げる。