アンマン~死海

今日はホテル出発が少し早くなって7時半、11時頃に死海に着いて浮遊体験をした後、午後はアムラ城などを観光して、アンマンに戻ることになっている。

添乗員のお話もそろそろ出尽くして、今日はヨルダンの教育について、学制は6・6・4制で、6才で小学校に入学する。小学校を卒業すると、中学と高校にあたる6年間の中等教育の学校に入るが、入学試験で入れる学校が決まる。

大学は入学試験はなく中等教育での成績によって入れる大学が決まる。大学は30校あり、そのうち12校が公立で、公立の大学は学費が無料となっている。ヨルダンは大学進学率が高く、アメリカ、スエーデンに次いで世界で3番目である。(旅行に出発する前に外務省のサイトで安全情報の確認をした時、ついでに教育のところも覗いたが、添乗員の説明とはちょっと違うようだった)

いずれにしても、産油国ではないヨルダンの最大の輸出産業が人材の輸出だと言われるくらい教育には力を入れているらしい。

死海まで18kmのところで、バスが止まり写真タイム。海抜、0mの標識とマイナス390mを示す看板が立っていて、順番にシャッターを押す。バスが再び走りだすと、すぐに死海が見えてくる。

添乗員によると、死海はヨルダン、イスラエル、パレスチナの3つの国境に接し、長さは80km、幅が15~25km、面積は1000k㎡もある。死海は世界で1番低いところにあり、海抜、―400m、アンマンがとは1200mの差があるので、気温はアンマンより平均して5度高いそうだ。

塩分が30%を超え、普通の海の8~9倍の濃度なので生物が住むことが出来ない。海水が重たいので誰でも浮くことが出来るし、マグネシュウムやポタシュウムなどミネラルが多く含み健康や美容によいので、ヨーロッパの観光客は1週間くらい滞在することが多いらしい。死海の対岸には世界最古の町と言われるエリコが見え、エルサレムも死海から15kmのところにある。

死海観光

バスがデッドシー・スパホテルに着き、脱衣室で海水パンツに着替える。脱衣室のロッカーは5~6人の共用らしいが空いているので一人が一つ、鍵のついたロッカーもあるが料金とデポジットが要るらしく、貴重品は添乗員が浜辺でお守をしてくれることになる。

さて、浮遊体験、腰を沈めて、そろりと仰向けになってみる。浮かぶと言うより

背中と尻が押し上げられるような感じである。よく新聞や本を読んでいる写真を見たりするが誰にでも出来そうだ。泳ぐのはどうかと思って、平泳ぎを試みてみると、尻が浮き過ぎて平泳の姿勢がとれない。適度に尻が沈んでいないと泳げないことが初めて分かった。で、話の種の浮遊体験は終わり。

同じホテルでビュッフェの昼食、飲物が相変わらず高い。ビールはUS6ドル、ヨルダンの高物価に対抗して、わが方は米子から参加のご主人と共同して防衛戦線を張り、交互に支払をする作戦を継続している。食事はアラブ前菜の種類も豊富、メインも美味しくて満腹となる。

ハラナ城観光

ホテルを1時半前に出発、沙漠のなかを2時間弱走ってハラナ城に着く、城と言うよりは、隊商宿といった感じである。ガイドさんによれば8世紀に建てられたもので、用途は2つ、1つは農業センター、もう1つはダマスカス方面からメッカに向かう巡礼者の宿であったそうだ。2階建で、64室あったとか。沙漠の真ん中農業センターがどんな役割をしたのか分からないが、あまり興味が湧かない。近くのベドインの土産物屋でお茶をしてハラナ城観光は終わり。

アムラ城

ハラナ城から10分ほどでアムラ城に。
アムラ城はかまぼこが3つ並んだような建物でハラナ城より1回り小さく、これがなんで世界遺産なのと言った感じである。

ガイドさんによれば、アムラ城はウマイヤ朝のワリード1世の命により建てられたもので、メッカ巡礼のカリフが休憩するところだったそうで、入口を入ったところがレセプションホールとなっており、その左側に浴場があり、冷水浴室、温水浴室、熱浴室をそなえている。熱浴室は天井がドームになっていて、蒸気や熱風を送り込んで室内を蒸し風呂にするサウナになっているそうだ。

ガイドさんの後について入口を入り、レセプションホールを見渡すと、天井や壁は大胆な女性ヌードであふれている。浴槽内でくつろぐ女性、半裸体の踊り子、踊る裸婦、少年とたわむれる裸婦などなど。狩猟の様子やラクダを引く荷役人なども描かれているようだ。浴場の壁画は豊満な女性の裸体であふれ官能的であるが、熱湯室の天井には天体図が描かれていて、沙漠の民の天体についての造詣の深さが窺われる。

それにしても、イスラムでは女性のヌードは禁じられ、イランのエスファハンやダマスカス国立博物館で見たヌードは遠慮気味であったが、ここでは堂々とヌードが描かれている。メッカ巡礼のカリフは一風呂浴びて疲れを癒し・・・・
ゲスの勘ぐりは止めておきましょう。